【“こじれる親子関係”に悩む親御さんのために・その4・最終回】:「“言葉がけ”の変化と子どもの“自立”」について提案します。

ODAN:海岸に父母と子 子育て支援

これまで3回にわたり、「こじれる親子関係」の解決を目指して、その原因として挙げられる「言葉がけ」にまつわる問題について考えてきました。

最終回の「ブログ・4」では、子どもの成長につれて、親の発する「2つの言葉がけ」を変化させていくことの必要性について提案してみました。

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ご参考になればと思います。

はじめに。

「こじれる親子関係」を解消するために、親子間で行われるコミュニケーションに注目し、特に親が子どもに発する「言葉がけ」にまつわる問題について、これまで3回にわたって考えてきました。

親子喧嘩やトラブルが起きてしまう理由として、「言葉がけ」を発する親も、それを受け取る子どもも、「2つの言葉がけ」である「“指示・命令”の言葉がけ」と「“助言・忠告”の言葉がけ」の区別をあいまいにしていることにあると指摘しました。

また、その解決策として、「“2つの言葉がけ”のうちのどちらを、自分がその場面で発しているのか?」と言う「“区別”の自覚」の大切さを述べました。

ところが、親子間においては、同じ文言の「言葉がけ」を使ったとしても、「“2つの言葉がけ”のうちのどちらに“区別”されるのか?」と言うことが常に一定ではなく、子どもの成長とともに変わっていくことがあります。

今回はこの問題について、子どもが親から「自立」することにも焦点を当てながら、考えていきたいと思います。

「言葉がけ」に込める「親の“思い”」とは?

「2つの言葉がけ」である「“指示・命令”の言葉がけ」と「“助言・忠告”の言葉がけ」の区別が、子どもの成長や親子間の関係性の変化によって、どのように変わるのかを、これから見ていくことにしましょう。

これまでの親子間のコミュニケーションの検討材料として使ってきた「雨が降るといけないので、今日は傘を持って行きなさい」と言う「言葉がけ」を今回も利用して、考えていきます。

最初は、幼稚園や小学校低学年の段階にある子どもの場合を考えます。

この段階にあるお子さんに対して親御さんが:

親
親

「雨が降るといけないので、今日は傘を持って行きなさい。」

と言う「言葉がけ」を発するときに、親はどのようなことを考えているでしょうか。

それは、たとえば、次のようなことかもしれません:

親
親

「傘を持って行かずに出かけ、雨に濡れて帰って来るようなことになれば、子どもが風邪をひいてしまうかもしれず、そうなれば子どもの看病で、さらに大変になっちゃうな。」と考えている。

親
親

「子どもが幼いため、傘を持って行った方がよいかどうかの判断が、まだ的確にはできないだろうな。」と考えている。

このように考える親御さんにすれば、親の判断として“強制的”に子どもに傘を持って行かせるかもしれません。

あるいは、こんなケースもあるでしょう:

親
親

「“万が一の時のために、何事も準備しておくことが大切である”と言うことを、幼いときから子どもに教え込んでおきたい。」と考えている。

と言うものです。

既にこれまでのブログで述べてきたように、「雨が降るといけないので、今日は傘を持って行きなさい。」と言う「言葉がけ」は、「“指示・命令”の言葉がけ」として発せられる場面もあれば、「“助言・忠告”の言葉がけ」として発せられる場面もあります。

いい子ね

しかし実際のところ、幼い子どもを抱える親御さんであれば、この「雨が降るといけないので、今日は傘を持って行きなさい。」という「言葉がけ」を、ここで挙げたような「“指示・命令”の言葉がけ」として発することの方が、断然多いのではないでしょうか。

そのため、親が子どもに発する「言葉がけ」と言うものを、どうしても「“指示・命令”の言葉がけ」として親御さんが捉えがちなのは、当然のことかもしれません。

また、子どもも親の発する「言葉がけ」というものを、すべて「“指示・命令”の言葉がけ」として捉えるようになってしまっているかもしれないのです。

「自立」と言う課題。

親が子どもに教育しなければないことは、様々なものがあるでしょう。

中でも、「子どもを親から“自立”させる」と言うことは、とても大切な子育ての課題と言えます。

この「自立」を子どもに教え込むことの重要さについては、すでにこれまでの「ブログ」の中で取り上げてきました。

自分の行動を選択する幅を広げて、自由に行動できるためには、その条件として、自分が選択した行動の結果、何か不都合が生じたとしても、自分がその責任を負わなければならない。

この自覚こそ、子どもが大人になるための必須条件と言えるでしょう。

子どもの“成長”と「言葉がけ」に込める親の“思い”の変化。

小学校高学年から中学、高校へと子どもが進んだ段階では、親が子どもに発する「言葉がけ」は「どのようなものになるか?」について考えてみましょう。

この段階にまで成長した子どもであれば、知力や体力も十分についてきているものと思います。

そうなると、「雨が降るといけないので、今日は傘を持って行きなさい。」と言う「言葉がけ」を子どもに発するときに、親は「“指示・命令”の言葉がけ」ではなくて「“助言・忠告”の言葉がけ」として発することが多くなってくるのではないでしょうか。

この点を確認するために、親子間での「やり取り」を見てみましょう。

この段階であれば、親から子どもに発せられた:

親
親

「雨が降るといけないので、今日は傘を持って行きなさい。」

という「言葉がけ」対して、子どもは親に対して…:

子ども
子ども

「今日は傘なんか持って行かないよ!」

と言い返してくるかもしれません。

すでに紹介したように、ここで親御さんが…:

親
親

自分が子どもに発した「雨が降るといけないので、今日は傘を持って行きなさい。」と言う「言葉がけ」は、「“指示・命令”の言葉がけ」ではなくて「“助言・忠告”の言葉がけ」として発していたんだ。

と、気づけることが重要でした。

実際に親御さんがこのように気づければ、子どもが言い返してきたことに対して、親として感情的に反応することも減ってくるのではないでしょうか。

また、この子どもに対しても親御さんが:

親
親

親が発する「言葉がけ」は、すべて「“指示・命令”の言葉がけ」と言う訳ではないんだよ。

とか、

親
親

これから言うことは、「“助言・忠告”の言葉がけ」なのだから、最終的に決めるのは、お前なんだからね。お前が決めていいんだよ。

などと、しっかり“子ども”に教えていく必要があります。

「親が発する“言葉がけ”には“2つ”ある」と言うことを、子どもが成長するにしたがって、その都度子どもに教えていくことが、親に求められることなのです。

また、親御さんによっては…:

親
親

「うちの子なら、雨が降ったとしても、友だちの傘に入れてもらって、帰ってくるだろう」と考える。

親
親

「帰宅が少しばかり遅くなってしまったとしても、雨が止むのを待ってから、うちの子は帰ってくる来るだろう」と考える。

親
親

「雨に濡れて帰って来て、風邪をひいてしまったとしても、うちの子も丈夫になったから、大したことにはならないだろう」と考える。

などと、わが子に対して様々な思いを巡らすかもしれません。

父母

この様に思いを様々に巡らせられる親御さんであれば、子どもが選択した「今日は傘なんか持って行かないよ!」と言う決断が、そのあと子どもにとって不都合な結果をもたらしたとしても、「うちの子はもう十分に成長して、その不都合な結果の責任を自分で負えるはずだ」と、考えられることでしょう。

そして、親御さんが最初に発した「雨が降るといけないので、今日は傘を持って行きなさい。」と言う“提案”を親御さんは取り下げて、子どもの決めた「今日は傘なんか持って行かないよ!」という“判断”を、親御さんも受け入れられることと思うのです。

子どもに「安全に“失敗”してもらうこと」の大切さ。

実際のところ、子どもはそのときどきで、自分の決めた判断で“失敗”することもあるでしょう。

しかし、その失敗がもたらす不利益を子ども自身が負える範囲で、親は徐々に子どもに判断を任せていくことが、親に求められる子育ての課題になります。

このような判断の“失敗”の経験を子どもが積み重ねることで、子どもが自由に判断してよい範囲は広がっていきます。

今回の検討事例である「朝の天候を見て、傘を持って行くかどうか」の“判断”も、子どもがその日その日の天候を見て、「今日は傘を持って行くかどうか」を判断する“経験”を重ねていく中で、子どもが自分で着実に判断できるようになるのではないでしょうか。

ところが、もしもこのような経験が子どもに乏しかったとしたら、その子どもはその後どのようになってしまうのか心配になります。

もしかしたら、そのような子どもの中には、何歳になっても親に、「今日は、傘を持って行った方がいいかねぇ?」と訊いて、自分がその日に傘を持って行くかどうかの判断を、親に任せきりにしたまま成長してしまうかもしれません。

あるいは、そのような子どもは、「“自信”を持って判断すること」ができないまま大人になってしまうかもしれないのです。

その一方で、親の言ったとおりに傘を持って行ったときに雨が降らなかったり、逆に、親から言われたとおりに傘を持って行かなかったときに、雨に降られてずぶ濡れになってしまったりすると、このような子どもは親に対してどのような振舞いをするのか心配になります。

このような子どもの中には、何歳になっても、親に文句を言って、自分で決めた行動によって引き起こされた結果の責任を取らず、自分の受けた不利益に対する不満を、親に当たり散らしてばかりいるようになってしまうかもしれません。

まとめ。

親が子どもに「言葉がけ」をする際、同じ文言の「言葉がけ」であっても、子どもの年齢が進むにつれて、少しずつ「“指示・命令”」の意味合いから、「“助言・忠告”」の意味合いへと変化させていくことが、親に求められる子育ての課題となります。

なぜならば、このような親の発する「言葉がけ」の意味合いの変化を子どもが体験していくことが、子どもにとっては「自分が判断した結果生じる不利益の責任を、自分で取ることを学ぶ機会」となり、親からの「自立」を子どもに促していくことにも役立つからです。

これまでの4回にわたって掲載してきた「“2つの言葉がけ”についての“ブログ”」が、お子さんを「自立」に向かわせる子育ての参考になれば、とても嬉しく思います。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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